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作業の安全は作業許可だけではつくれません。関係者の協力が不可欠です。/ A permit to work contributes to safety but you make a job safe (Japanese)

作業許可(Permit To Work)は、作業活動を管理するための正式な許可システムであり、安全な作業システムに不可欠な要素と考えられています。

こちらは、英文記事「A permit to work contributes to safety but you make a job safe」(2020年5月20日付)の和訳です。

しかし、Code of Safe Working Practices(商船船員の安全な労働慣行の規範)の規定のとおり、作業許可だけでは作業の安全はつくれません。作業許可は、安全な作業の一要素に過ぎないのです。この点を考慮することが肝心です。作業が安全に実施されるには、作業の計画・許可・監督を行う者と作業者が協力することが不可欠です。通常、作業者が前面にでるため、万一問題が起きた場合に最も危険に晒されることになります。

許可証によっては、責任者が実際に確認していなくても確認済みと記載されている項目があったり、作業現場の状況が乗組員の知らぬ間に変わっていたりする場合があります。作業許可を得てバラストタンクに立ち入る際のことを考えてみましょう。検査や保守でバラストタンクに立ち入る必要がある場合に、乗組員は、タンク内の雰囲気を検査して安全なことを確かめもせずにタンクに立ち入ったり、携帯用ガス検知器を携行せずに立ち入ったりするでしょうか。おそらくそうではないはずです。作業者や監督者は、作業許可を過信して、何も起こらないと思い込んでいてはいけません。作業の開始前に自身でも確認を行い、作業の実施中に作業環境が変化する可能性にも注意する必要があります。

作業許可は、確かに高リスクの作業を行う際に非常に重要ですが、乗組員が作業前や作業中に自分たちで行うべき基本的な安全確認に代わるものではありません。

 

追加情報

 

損失防止ポスターSafety starts and ends with you(安全は自分でつくるものです)

 

ロス・プリベンション・サーキュラー甲板下の高所作業の危険性

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