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船員と陸上職員が安全に接触するための新しいCOVID-19ガイドライン / New COVID-19 guidelines focus on safe interface between ship and shore staff (Japanese)
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックが世界中の人々に影響を及ぼす今、船員と港湾で働く職員は、ウイルスにさらされることがないように、互いを保護することが重要です。
こちらは、英文記事「New COVID-19 guidelines focus on safe interface between ship and shore staff」(2020年5月12日付)の和訳です。
国際P&Iグループは、他の海運業界団体と共同で、COVID-19 Related Guidelines for Ensuring a Safe Shipboard Interface Between Ship and Shore Based Personnel(船員・陸上職員が船上で安全に接触するためのCOVID-19関連ガイドライン)を公開しました。同ガイドラインの目的は、船員・陸上職員の全員が新型コロナウイルス感染症の罹患リスクに備えてリスクに応じた実践的な対策を実施することで、船員と職員の双方が抱える大きな不安に対処し、その要望に応えることです。
COVID-19関連のリスクを管理するための方針や決まり事は、国や企業ごとに異なります。そのため、事前の計画が重要であり、上記ガイドラインでは、適時に連絡を取り、船員・陸上職員間で健康に関するアドバイスや決まり事を互いに共有しておくことの重要性を強調しています。運航者と代理店は、寄港前に十分余裕を持ち、乗船予定のサービスプロバイダーや港湾職員の全員と連絡を取り、全員の新型コロナウイルス感染症リスクを低減、予防、管理するための共通の手順・対策についてすり合わせておくことが推奨されます。
リスクを軽減する最善の方法は危険の原因を除去することです。したがって、関係者は各業務を別の方法やもっと安全な手段で実施できないか(例えば、審査や調査をリモートで行えないかや、検査を延期できないか等)を、常に検討するようにしてください。それでも船内への立ち入りが避けられない場合は、次の手順と注意事項に従うことを推奨します。
- 乗船する人数を最小限にする。
- 乗船の際は、船員の居住設備は通らずに外側の通路を使用する。
- 船員の居住設備内で作業を行う場合は、作業時間をその作業に必要な最短時間に制限する。
- 社会的距離を保つ。できれば2メートル、少なくとも1メートル離れる。船員と接触する場合は、船内での業務遂行に関係する船員のみに限る。
- 握手は避け、手を振ったり、うなずいたり、おじぎをしたりする。
- 頻繁に石鹸と温水で20秒以上手洗いを行う。あるいは擦式アルコール製剤を使用する。
- 適切な場所に消毒所を設置する(船舶の舷門、居住設備の入口、ブリッジ、制御室など)。
- マスク装着時は、必ず口と鼻が覆われた状態にする。
- 使い捨てマスクは、使用後すぐに安全な方法で捨てる。
- 目、鼻、口に触らない。
- マスク装着後は手でマスクを触らない。
- マスクを外した後は手洗いする。
ウイルスのさらなる伝播を防ぐため、臨船から14日間の間に船舶職員または陸上職員が新型コロナウイルス感染症の症状を発症した場合は、感染した可能性のある人(濃厚接触者)に連絡を取り、感染の可能性があることを開示することが求められます。
メンバー各位は、上記の情報を参考に適宜ご対応ください。
関連ウェブサイトやガイドラインへのリンク、Gardの資料は、Hot topic: COVID-19(新型コロナウイルス)にまとめられていますので、運航者、船長、船員は、新型コロナウイルス流行への引き続きの警戒、備え、対策にお役立てください。