2020年に船員が直面した困難は、新型コロナウイルス感染症だけではありません。2020年はギニア湾で130人の乗組員の誘拐事件が発生したほか、シンガポール海峡では船舶に対する武装強盗が引き続き増加しました。南米でも強盗事件が依然として頻発し、世界的に前年よりも海賊行為が増加しました。
2021年4月12日より、過去24カ月において5月から9月の期間にアジア太平洋地域の特定の港に寄港した船舶は、アルゼンチンに到着する前に検査を受け、「アジア型マイマイガが不在であることを証明する」書類を提出する必要があります。
業界団体は、ペルシャ湾、オマーン湾、アデン湾、紅海を航行する船舶運航者と船員に警戒を続け、軍からの警告に常に耳を傾けるよう注意を促しています。
イエメン内戦により、紅海南部・バブエルマンデブ海峡・アデン湾を航行する商船は依然として危険な状態にさらされています。
このたび、Gardの現地コレスポンデントであるRepresentacoes Proinde Ltda.よりブラジルでの大豆の船積みに関する総合ガイドが発行されました。参考用として、また実用情報としてぜひお役立てください。
カリフォルニア州政府はわずか1か月ほどの間に、着岸中の排出規則の違反に対して過去最高額となる罰金の支払いを命じるとともに、同規則の更なる強化も発表しました。対象となる港湾を追加し、RoRo船やタンカーなどの船種も新たに規制対象とする予定です。
2018年12月、署名によりVessel Incidental Discharge Actが米国において成立した際、米国環境保護庁には、2013 Vessel General Permitの枠組みで定められた排出要求事項と少なくとも同程度に厳格な国の船舶排出基準を新たに定める期間として2年の猶予が与えられました。
ギニア湾での海賊行為のリスクは高まっていますが、この海域を航行する船舶は船舶自動認識装置(AIS)を常時作動させておくべきです。
すべての船員は、就業前健康検査を受けて、予定の職務に耐えられる健康状態であることを医師に確認してもらう必要があります。定期的な投薬治療が必要という条件付きで職務に適していると認定される場合もあります。これまでに、就労可能と認定された船員が、薬不足あるいは服用時間の管理の不徹底により発病させてしまうケースが数多く報告されています。
2020年4月初めから3週目までの間に、メキシコ湾南縁でのオフショア支援船に対する海賊行為が多発しています。同地域を航行する際は注意してください。